ケルセチンが豊富なオニオンパウダーを毎日摂取したら内臓脂肪が減った?!

ケルセチンが豊富なオニオンパウダーを毎日摂取したら内臓脂肪が減った?!

赤羽(Akabane)

今回は「オニオンパウダーで気になる内臓脂肪が減少?!」というお話です。

ケルセチンが豊富なオニオンパウダーを毎日摂取したら内臓脂肪が減った?!

玉ねぎにはケルセチンという強力なポリフェノールがたくさん含まれるわけですが、これが脂肪の蓄積に関わる物質の発現を抑えるという報告(#1)がいくつか上がっています。

ということで、ここからはケルセチンが豊富なオニオンの脂肪減少効果を見ていきましょう。

日本人対象の比較実験!毎日のオニオンパウダーで内臓脂肪が減少?

この件について参考になるのが、2020年に北海道情報大学が発表したRCT(#2)で、70名の標準〜太り気味体型な日本人男女を対象に、12週間の実験を行ったものです。

実験ではまず参加者をランダムに2グループに分けていて、以下のような区分けでした。

  • オニオングループ:ケルセチンが豊富なオニオンパウダー9gを毎日摂取
  • プラセボグループ:オニオンパウダーに似せた偽のパウダーを同量摂取

で実験期間の最初、4週間目、8週間目、12週間目の計4回で食事の調査や体組成測定、血液サンプル採取などを行なって、グループごとにどんな違いが出るのか?を比較していきました。

すると結果、こんなことが分かりました。

結果
  • HDL(善玉コレステロール)が低かった参加者に限って有意に内臓脂肪が減少していた
  • その他皮下脂肪やお腹周りの脂肪、体重などはグループで有意な差はなかった

まとめると、HDLが少ない人に限ってですが、オニオンパウダーを毎日摂り続けたグループで優位に実験後の内臓脂肪が減少していたんですね。

こうした結果がたった12週間で、しかもオニオンパウダーだけで出たと考えれば、なかなかの結果かなとは思います。

注意点・まとめ

ただし注意点として、この辺りも押さえておいた方がよさそうです。

注意
  • どこまで一般化できる結果なのかわからない:体型は日本人で標準〜太り気味な人のみ
  • 長期の結果はわからない:同様の研究も幾つか出ているものの、どれも12週間程の期間までしか調べられていない

では最後に今回のまとめです。

ポイント

  • 玉ねぎに豊富なポリフェノール「ケルセチン」は内臓脂肪の蓄積を抑える働きが確認されていた
  • 今回の実験ではオニオンパウダーを毎日9g料理に混ぜると、HDLが少ない人に限って内臓脂肪が有意に減少していた
  • ケルセチンリッチな食品を食べ続ければ内臓脂肪の蓄積を抑えられるかもしれない

こんな感じでしょうか。オニオンパウダーでいいなら結構手軽に出来そうですね。

赤羽(Akabane)

ケルセチンはポリフェノールの中でも抗酸化作用が強力な部類です。玉ねぎの他にもりんごやブロッコリーなどにも豊富です。この辺の食材は普段からスタメンにしておくとよろしいかと思います!

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参考文献&引用

#1 Kobori, M.; Masumoto, S.; Akimoto, Y.; Oike, H. Chronic dietary intake of quercetin alleviates hepatic fat accumulation associated with consumption of a Western-style diet in C57/BL6J mice. Mol. Nutr. Food Res. 2011, 55, 530–540.

#2 Mie Nishimura, et al. Effect of Daily Ingestion of Quercetin-Rich Onion Powder for 12 Weeks on Visceral Fat: A Randomised, Double-Blind, Placebo-Controlled, Parallel-Group Study. Nutrients 2020, 12(1), 91.