逆境に挑み、辛い経験からすぐに立ち直る!しなやかメンタル『レジリエンス』を鍛えよう。

2019年6月9日その他ストレス対策, 人生を上手に生き抜く技術, 考察編

柳のようなしなやかメンタル『レジリエンス』

しなやか メンタル レジリエンス

今回はストレスマネジメントの根っこを支える大事なパーツについてのお話を少々。その名も、「レジリエンス」です。
 

レジリエンスとは、逆境に対しても前向きに適応していく能力だと定義される。[筆者訳](#1)

 
ザックリですが、つらい経験や悩み事など、メンタルを揺るがす出来事に対してもめげずに適応していく力のことですね。
 
 
しかしここでよく挙がるのが、「嫌な事はできる限り避けたほうが精神衛生上ベターなんでは?」という意見。正しいように聞こえますが、この意見には反論が。例えばシロクマ実験で有名な「皮肉過程理論」が代表的です。
 

皮肉過程理論とは、人はメンタルを抑えつけようと必死になればなるほど、かえってその感情がぶり返してしまうという心の過程を指す。(#2)

 
つまり、ネガティブなモノを“見ないふり”でやり過ごそうとする程、かえって内心では気になり続けてしまうんですね。地雷だと思って全部よけて通っていると、いつの間にか360度地雷だらけで身動きが取れない!みたいなイメージです。
 
 
以上を踏まえて、辛い事や嫌な事は基本避けて通れないので、なればそうしたネガティブな経験も自分の糧にできるメンタルを身に着けようじゃないか!といった魂胆であります。

まずはレジリエンスの規模、イメージをつけよう!

レジリエンス 逆境

前置きが長くなりましたが、最後にレジリエンスの重要なポイントたちを一気見して一旦お終いにします。参考になるのが、2008年のレジリエンスに関するレビュー研究(#1)と、2018年に発表されたメタ分析(#3)であります。
 

レビュー研究(#1)からの見地
・レジリエンスには3つの規模がある。

  • 個人..自尊心、自己効用感、希望、ストレス対策、ユーモア、ネガティブへの耐性、柔軟性など
  • 家族..身内のサポート、支え、励まし、温かさ、婚約者の存在、家庭の社会的ステータスなど
  • コミュニティ..学校でのクラスメイト、学業的な達成、個人の価値観の尊重、コミュニティの文化や伝統など
メタ分析(#3)からの見地
・レジリエンスを測るアンケートで参考にしているメジャー

  • 人生や経験に対するバランスの取れた見方(極端な解釈をしない)
  • 人生の中でもがいて、逆境に積極的に挑戦する力
  • 自身の強みや能力を信じぬく力(自分なんか..とは思わない)
  • 人生に意味を見だす力(ただじゃ転ばないぞ!)
  • 「究極的に人は皆孤独だ」という考え方(自立性)
 

簡単にまとめると、レジリエンスの強さは個人の能力だけではなく、周りの人やコミュニティによっても影響を受けるんですね。これは、ダンジョンに例えると頼りになる助っ人がいれば攻略も楽になるのと似ています。その助っ人は回復薬を沢山持っているかもしれませんし、強大な敵に立ち向かえる攻撃力を備えているかもしれません。こうした周囲のサポートも非常に大事ということ。
 
 
では一方、自分で変えられて伸ばせる値はどこか?それが「個人」の部分ですね。この規模で、ストレスマネジメントのテクニックなどを使って個人レベルを上げていきます。

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赤羽(Akabane)

ということでザックリでしたが、まずは以上の基本を押さえておくとよろしいかと。レジリエンスについての内容と、まずは「重要なんだ!」と思ってもらえたならOKですね。今後はそんなレジリエンスの鍛え方を断続的にあげていく予定ですので、気になるかたは是非に!

参考文献&引用

#1 John Fleming, Robert J. Ledogar,”Resilience, an Evolving Concept: A Review of Literature Relevant to Aboriginal Research“,Pimatisiwin. 2008 Summer; 6(2): 7–23.

#2 Daniel M. Wegner,”Ironic Processes of Mental Control“,Psychological Review,1994, Vol. 101. No. 1,34-52.

#3 Atsushi Oshio,Kanako Taku,Mari Hirano,Gul Saeed,”Resilience and Big Five personality traits: A meta-analysis“,Personality and Individual Differences,Volume 127, 1 June 2018, Pages 54-60.