お菓子やスイーツの甘い誘惑から逃れる面白い方法が見つかった件

お菓子やスイーツの甘い誘惑から逃れる面白い方法が見つかった件

赤羽(Akabane)

今回は「不健康な食べ物の誘惑から逃れる面白い方法」のお話です。

お菓子やスイーツの甘い誘惑から逃れる面白い方法が見つかった件

早速ですが、参考になりそうな研究を覗いてみましょう。

食べ物の誘惑には「多感覚」で対抗せよ!という実験結果

これは2019年に南フロリダ大学が発表した研究(#1)で、あらゆる環境設定で匂いがどのくらいその後の購買意欲に影響するのか?を調べたもの。

この研究では大きく5つの実験を行っていて、学校の購買からスーパーの売り場、実験ラボまで色々な舞台で匂いの購買効果を検証していました。

具体的には、チョコチップクッキーの匂いを嗅ぐグループとイチゴの匂いを嗅ぐグループ、匂いなしグループでその後クッキーを買う率を比べる感じでした。

すると結果、こんなことが分かりました。

結果
  • クッキーの匂いを2分以上嗅ぎ続けると、その後のクッキー購入率が他のパターンより低かった
  • こうした結果は学校の購買やスーパーの売り場、ラボ内でも確認された

なんとあえて甘い誘惑に鼻をさらすことでかえって購入率が下がった、と。これは意外ですね。

考えられるメカニズムとしては「クロスモーダル感覚補償」というものが挙げられています。これは簡単に言うと、嗅覚でお菓子のいい匂いを嗅ぎ続けて満足すれば、お菓子への食欲も満たされちゃう!ということを意味しています。

つまりこの実験から言えるのは、お菓子の甘い誘惑から逃れるには、あえてお菓子の匂いを嗅ぎ続けるべし!ということなんですね。

注意点・まとめ

ただこのテーマの実験では、過去にも食い違う結論が出ていて、これは細かい舞台設定や個人差が大きく影響していると考えられます。現に今回の実験でも、匂いに対する感覚が弱い参加者では効果が少し弱まったことが分かっています。

また今回は食品売り場を舞台にその匂いだけに焦点を当てましたが、実際には音楽や商品の陳列など購入意欲に影響を与える要素は他にも幾つかあります。この辺りとの相乗効果がどうなるか?は未知数ですね。

では最後に今回のまとめといきましょう。

ポイント
  • お菓子やスイーツの甘い誘惑から逃れる方法は「買う前にあえて匂いに鼻をさらすこと」
  • メカニズムは、匂いから嗅覚が満足して、結果として食欲まで落ち着いてしまうという流れ
  • ただこのテーマの実証実験では過去に食い違う結論が出ていたりする

こんな感じでしょうか。実証実験での食い違いはありますが、個人的には試してみて損はないと思います。

赤羽(Akabane)

お菓子やスイーツの甘い誘惑に対抗するにはあえて鼻を誘惑にさらせ!という興味深い知見でした。今後音楽や陳列の見栄えなど聴覚・視覚も交えた実験が出たら面白いですね。リアルに甘い誘惑にお悩みの方は、以下も実践してみることをお勧めします。

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参考文献&引用

#1 Dipayan Biswas, Courtney Szocs. The Smell of Healthy Choices: Cross-Modal Sensory Compensation Effects of Ambient Scent on Food Purchases. Journal of Marketing Research, Volume: 56 issue: 1, page(s): 123-141.