【マインドフルネス瞑想との違い】思考を観察して自分を見つめ直す仏教の「ヴィパッサナー瞑想」とは?

マインドフルネス, 瞑想, 考察編

ヴィパッサナー瞑想とは?マインドフルネス瞑想との違いは?

瞑想と言えば、ここ最近で世界的なブームが続いているメンタルハックであります。ただ一口に瞑想と言っても色々と種類がありまして、
 

  • 呼吸瞑想
  • 超越瞑想
  • ヴィパッサナー瞑想
  • 慈悲の瞑想

 
ザッとあげてもこのようなラインナップ。慈悲の瞑想や呼吸瞑想については過去に触れたので、今回はヴィパッサナー瞑想について詳しく見ていきたいと思います。ではまず「ヴィパッサナー瞑想って何ぞや?」という部分から。これは、

ヴィパッサナーとは、“物事をあるがままに見つめる”という意味である。(#1)

との事。簡単に言うと、ひたすら心や身体の変化に注意を向けながら行う瞑想といったところでしょうか。ヴィパッサナー瞑想は仏教をルーツにしていまして、仏教では、
 

  • サマタ瞑想..集中しながら行う
  • ヴィパッサナー瞑想..思考や感情をあるがままに観察する

 
大きくこのような区分けになっていたり。俗に言う「今ここ」の意識で、物事の良し悪しは判断しないでただ眺めるイメージかと。
 
 
とここでお気づきの方もいるかと思います。「それってマインドフルネスと一緒じゃない?」と。この点についてはその通りで、

マインドフルネス瞑想 ヴィパッサナー瞑想 種類
※筆者が作成。

ザッとこんな関係になっております。つまりヴィパッサナーの立ち位置は、マインドフルネス瞑想の一種だということ。

ヴィパッサナー瞑想に焦点を当てた研究はまだまだ少ない

では次に「実際に何か効果はあるのか?」という部分について。正直な話、ヴィパッサナー瞑想に焦点を当てた研究は少なくて、
 

  • 14名の自主参加者を対象に10日間のヴィパッサナー瞑想コースを実施、31名の比較グループとメンタルの変化を比べたところ、ヴィパッサナー瞑想で不安、うつのスケールが大幅に改善して主観的な健康度も高まった(#1)
  • 90名を対象に6ヵ月のヴィパッサナー瞑想コースを実施し、実験後50名の比較グループとメンタルの変化を比べたところ、ヴィパッサナー瞑想で主観的なストレスが減って幸福度がアップ、セルフコンパッションやマインドフルネス度も高まっていた(#2)
  • 36名を対象に10日間のヴィパッサナー瞑想コースを実施し、安静時と瞑想時の5分で心拍変動を測定したところ、瞑想後で低周波が減少、高周波が増加していた(≒体が落ち着き回復している状態)(#3)

 
このように初歩的な研究がちらほらあるのみ。各々の研究の質もまだ信頼性が担保されたものではなく、デザインとしても微妙。ただ根っこにあるマインドフルネスで一定のメリットが確認されているのを踏まえれば、ヴィパッサナーにも近い効果が見込めるんではないかとは思いますが。

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赤羽(Akabane)

まとめると、ヴィパッサナーはマインドフルネスを鍛えるのにうってつけな瞑想パターンという感じ。個人的にも瞑想しながら思考をモニタリングするのは好きなので、呼吸瞑想よりこっちが好みだったりします。具体的なマインドフルネスの特訓については以下で幾つか紹介しております。

参考文献&引用

#1 Al-Hussaini A, et al.”Vipassana meditation:: A naturalistic, preliminary observation in Muscat.“, J Sci Res Med Sci. 2001.

#2 Szekeres RA, Wertheim EH,”Evaluation of Vipassana Meditation Course Effects on Subjective Stress, Well-being, Self-kindness and Mindfulness in a Community Sample: Post-course and 6-month Outcomes.“,Stress Health. 2015 Dec;31(5):373-81.

#3 Jonathan R.Krygier, James A.J.Heathers,Sara Shahrestani, Maree Abbott, James J.Grossd, Andrew H.Kemp,”Mindfulness meditation, well-being, and heart rate variability: A preliminary investigation into the impact of intensive Vipassana meditation“,International Journal of Psychophysiology,Volume 89, Issue 3, September 2013, Pages 305-313.