赤羽(Akabane)
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久しぶりにお酒をガッツリ飲んだ。
私事ですが、先日久しぶりに飲みに行って、そこで割とガッツリ飲んでしまいました。ビールに始まりワイン、ハイボール、お茶割り…気が付くと7、8杯くらい?空けてしまっていてビックリ。お酒はほとんど断っていたので、まだこれだけ飲めたのかと新発見でした。
そして程よく酔って良い気分で帰宅。普通にお風呂を済ませて深夜2時頃就寝。普段やらないことをしたからか、疲れも溜まっていてすぐに夢の中へドボンしました。
翌朝。目を覚ましてからいつものようにスマホの「Oura Ring(オーラリング)」アプリをチェック。すると前晩の睡眠コンディションがものすごいことになっておりました。(*Oura Ring..フィンランド発の睡眠&ストレス測定ガジェット)
過去に見たことがないレベルで心拍変動がダウン。心拍変動とは心拍の揺らぎ(ギザギザに上下に揺れるあのイメージ)のことでして、ザックリ言うとこの数値が高ければ体が回復していてストレスにも対応できる状態だということです。
ちなみにその信頼性も高くて、2018年のメタ分析(#1)でも、心拍変動はストレスレベルを正確に反映していた!という報告が上がっていたり。一方で心拍数も、睡眠中ずっと高い状態で体が休まっていないのがわかりますね。
【おすすめガジェットも紹介】一瞬で正確なストレス度がわかる「心拍変動」とは?アルコールは摂取量が増えるごとに睡眠の質を悪化させる
急に話を終わらせますが、実際にアルコールが心拍変動を低下させるという報告は結構ありまして、
このように即効性ですぐに心拍など自律神経系に影響するみたい。中でも2011年に秋田大学が発表した研究(#4)では、まさに就寝前のアルコールがその後の睡眠時の心拍変動に影響を与えるか?を調べてくれていて面白いです。中身をザっと覗いてみると、
- 10名の男子大学生を対象に、
- アルコール摂取量が睡眠に与える影響を実験した
- 参加者を飲んでもらうアルコールの量で3つのグループに分けた
・アルコールを飲まないグループ..0g
・アルコールを中くらい飲むグループ..0.5g/kgの純エタノール量
・アルコールをたくさん飲むグループ.. 1.0g/kgの純エタノール量
ザッとこんな感じ。実験の日には参加者らにホルター心電図を装着して、アルコールは就寝の100分前に飲んでもらったとのこと。そして各グループで3週間実験を行なった結果は、
- アルコール摂取量が増えるほど心拍数が上昇した
- 伴って心拍変動は減少した
- LF/HF比(心拍変動の低/高周波比)も高まった
何やら私の身に起こったことと同じ現象が確認されました。やはりアルコールを飲む量が増えるとその晩の睡眠の質も落ちるようです。
赤羽(Akabane)
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#1 Kim HG, Cheon EJ, Bai DS, Lee YH,Koo BH,”Stress and Heart Rate Variability: A Meta-Analysis and Review of the Literature.“,Psychiatry Investig,15(3):235-245,2018.
#2 Koskinen P, Virolainen J, Kupari M,”Acute alcohol intake decreases short-term heart rate variability in healthy subjects.“,Clin Sci (Lond). 1994 Aug;87(2):225-30.
#3 Spaak J1, Tomlinson G, McGowan CL, Soleas GJ, Morris BL, Picton P, Notarius CF, Floras JS,”Dose-related effects of red wine and alcohol on heart rate variability.“,Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2010 Jun;298(6):H2226-31.
#4 Sagawa,Y.(2011) “Alcohol has a dose-related effect on parasympathetic nerve activity during sleep.” Alcoholism, Clinical & Experimental Research, 35(11): 2093-99.