赤羽(Akabane)
前回は「米海軍特殊部隊シールズの『タクティカルブリージング』」を紹介しましたが、今度はヨガの世界で有名な『片鼻呼吸法』というものについて。
目次
ヨガの定番テクニック「片鼻呼吸法」でリラックス効果&緊張やストレスを即撃退!
早速、やり方と効果を順番に見ていきましょう。
方鼻呼吸法のやり方
まずはザックリしたやり方ですが、よく使われるひな形はこんな感じです。
片鼻呼吸法
1.右の鼻穴を右手親指でふさぐ
2.左の鼻穴から深呼吸
3.1~4秒くらい静止
4.右の鼻穴を開放、左の鼻穴を右手薬指でふさぐ
5.右の鼻穴からゆっくり吐く
6.以上を逆の鼻穴で交互に繰り返す
2.左の鼻穴から深呼吸
3.1~4秒くらい静止
4.右の鼻穴を開放、左の鼻穴を右手薬指でふさぐ
5.右の鼻穴からゆっくり吐く
6.以上を逆の鼻穴で交互に繰り返す
この手順を繰り返していくのですが、細かいやり方は正直お好みで調整してOK。というのも「左の鼻から!いや右の鼻から!」「右の鼻で数セットやってから左!いや交互だ!」みたいな様子で、確立した手順というのはまだそんなに出来上がっていないんですね。
片鼻呼吸法の効果やいかに?
ここまでで片鼻呼吸法のやり方についてザックリ見ていきました。次に気になるのは「効果はあるの?」という部分。これに関しては2017年にサンフランシスコ州立大学が発表した系統的レビュー(#1)が信頼性高めで参考になりそうです。ザっと中身を覗いてみると、
- 44件のRCTを集めたレビュー
- 総勢2305人が対象(8~70歳、ヨガ経験有り/なし)
- 1セッション(5~40分)のみ、数セッション、毎日1セッションを4ヵ月、と期間はまちまち
片鼻呼吸法はいかんせんやり方も確立しておらず、だからどうしても研究間の差は結構出てきますね。1セッションを呼吸の回数でカウントしているものもあれば、時間で測定するものもあったり。
以上を踏まえて結果は、
結果
- 自律神経の興奮を抑える効果が!(ストレス軽減)
- 上下の血圧が下がった!
- 心拍数が落ち着いた!
- 認知機能がアップ!
- 呼吸器の機能がアップ!
このように多方面で素晴らしい効果が期待できそう。そもそも呼吸は自律神経に直接働きかける唯一の方法ともいわれてたりするので、この辺りの鎮静効果は納得がいきますね。そしてここでいう認知機能とは、聴覚の識別テストのスコアが上がったり、運動による記憶の取り出しが改善したりという内容だった模様。
赤羽(Akabane)
以上、ヨガの片鼻呼吸法でした。まとめると、かなり即効性のリラックス効果はありそう。そして認知機能も高めてくれたりと、ここらへんは呼吸法全般にも当てはまる効果です。ちなみに「鼻炎が治るかも..」なんていう研究も紹介されていて面白かったです。是非にお試しください。
関連記事はこちらをどうぞ
蜂のように吸って吐くヨガの呼吸法「ブラマリ・プラナヤマ」のやり方と効果参考文献&引用
#1 Shreya Ghiya,”Alternate nostril breathing: a systematic review of clinical trials“,Internatinal Journal of Research in Medical Sciences, Vol 5, No 8 (2017) .