朝食を抜くと結局太るの?痩せるの?に現時点で一番信頼できるメタ分析が出ていた件。

2019年9月11日その他ダイエット, プチ断食, 体の仕組み, 考察編

朝食太る?痩せる?論争

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「朝ご飯はしっかり食べないと健康によくないよ!」というのはよく聞く話。この根拠として最も言われているのが、太るぞ!というもの。
 
 
確かに「朝食を抜く人ほど太っている傾向がある」という研究結果は結構報告されているんですが、そのどれもが肝心の因果関係を特定できておらず。
 
 
こんな感じで、これまでは「朝食は抜いても太らない」という程度までしか特定できていませんでしたが、今回はそんな「朝食論争」に大きな動きが見られたので覗いてみましょう。
 

朝食論争の命運を大きく変える!現時点最強のメタ分析が発表される

参考になるのが2019年にモナーシュ大学教授らが発表したメタ分析(#1)で、結論はなんと朝食を抜いたほうがむしろ痩せやすいかもよ?となっていました。
 
 
これは13件の質の高いRCTをまとめた大規模分析で、大きくは①朝食に因る体重変化(486名,2~16週間)と②朝食に因るエネルギー摂取量変化(930名,2~24週間)、を調べた研究に分かれています。
 
 
で対象者は太り気味や肥満体型を調べた研究が5件、その他は標準体型の参加者も含めた体型制限なしの研究だったので、割と体型に関係なく一般的な結論と捉えて良さそうです。国は大多数がアメリカ、イギリスの実験で1件だけ日本の実験がありました。
 
 
実験のグループ分けは大きく、①朝食を食べる②朝食を抜く、とシンプルに分けて比較されました。カロリー制限などは特にしておらず、この点も普段の自然な食事に近いと言えましょう。
 
 
そしてこの分析の結果、こんなことがわかったんですね。

 

  • 朝食を抜いたグループのほうが僅かに減量していた!
  • 朝食を食べたグループのほうがより多くカロリーを摂取していた!
  • BMIで調整したところ、朝食抜きによる体重への影響はさほど変わらなかった!
  • 肥満体型のみ対象の研究を除外したところ、朝食によるカロリー摂取量への影響はさほど変わらなかった!
詳しい数値の変化
 

ここから言えるのは、朝食を抜くと太る!というのは定説ではなくて、むしろ質の高いデータからは抜いたほうが痩せるかもしれない!ということ。
 
 
ちなみに研究チームは、今回の内容を次のようにまとめていました。
 

この研究から分かったのは、成人に関して言えば、朝食をしっかり摂ることで痩せるという証拠もなければ、朝食を抜くと太るという証拠もないということだ。更に、朝食を食べると一日の総カロリー量は増え、逆に朝食を抜いても一日の総カロリー摂取が増えるという証拠はない。当研究の結論は、体重管理のために朝食を食べることを推奨している現行のガイドラインに対して疑問を投げかけるものであり、朝食を食べることで結果的にカロリーが増えて太ってしまうのではないかという潜在的な心配さえある。[筆者訳]

 
つまり朝食を食べれば痩せる!なんてこともなければ、朝食を抜くと太る!なんてこともないということです。むしろ今回の研究では、朝食を食べる方がカロリー摂取が増えてしまうことが判明していて、間接的にこれが太ることになるんではないか?と考えられるんですね。
 
 
ただし一方で、当研究にもまだまだ課題が。というのも体重とカロリー摂取量、どちらの研究結果にも大き目なバラつきが見られたんですね。すなわち研究結果に一貫性がない!ことを意味するので、まだハッキリと朝食文化が良いのか?良くないのか?は断定できません。(※【詳しい数値の変化】のI2の%値を参照のこと)

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赤羽(Akabane)

朝食論争はまだ決着がつかなそうですが、少なくとも朝食抜きは汚名返上ではないかと思います。逆に朝食を食べることが絶対的な正義でもないことも分かってきました。個人的には食べるか食べないか?よりも“何を食べるか?”のほうがずっと重要だと考えておりますが。

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参考文献&引用

#1 Katherine Sievert, Sultana Monira Hussain,Matthew J Page, Yuanyuan Wang,Harrison J Hughes,Mary Malek,Flavia M Cicuttini,”Effect of breakfast on weight and energy intake: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials“,BMJ 2019;364:l42.