【認知機能からメンタル面まで】毎日たった13分の瞑想を8週間続けるだけでこんなに違う！

赤羽(Akabane)

今回は「毎日13分の瞑想で認知機能にあらゆるメリットが！」というお話です。

毎日たった数分の瞑想で注意力や記憶力、気分、感情コントロール力まで高められるみたいだ

瞑想って、脳科学的にもメリットが実証されていて、認知機能にも良いらしいけれど、毎日どのくらいやったら効果が出るのかなぁ…?

この記事では、上記の疑問について、一つの可能性を示唆したデータを見ていきます。

毎日13分瞑想を続けるだけで認知機能全般が改善する？

2019年にニューヨーク大学が発表したRCT(#1)によると、毎日たった13分の瞑想でもあらゆる認知機能が高まることが判明したようです。

この研究では、42名(18~45歳、瞑想初心者)を対象に、彼らを以下2つのグループにランダムで振り分ける実験を行っていました。

瞑想グループ(20名): 毎日13分、瞑想のガイダンスを聴きながら瞑想を実践する
比較グループ(20名): 毎日13分、瞑想と関係ないトピックのポッドキャストを聴く

*実験期間は8週間、上記の内容を継続してもらうために、週6以上の達成でちょっとしたご褒美アリ

そして、グループ間で比べる項目として、以下のような認知テストや診断ツールを、実験前後や中間の4週目時点で行ったようです。

マインドフルネス度や反芻思考、人生の質、幸福度、睡眠の質などのメンタル面をチェック
前頭前皮質や海馬など、脳の実行機能や記憶力に関わる部位を調べながら、認知機能のテストを行う(Nバックテスト、リーディングスパンタスク、ウィスコンシンカードソートタスクなど)
一時的なストレスを与えて、生理学的な反応を見る(数分のインタビューに備えてもらい、試験官の前で話す。途中で間違えたら初めからやり直すというストレスがかかる内容)

すると実験の結果、以下のようなことが分かりました。

結果

8週間の瞑想で、比較グループよりも有意にネガティブな気分や不安、睡眠の質が改善、ワーキングメモリや記憶力の性能がアップ、注意力も高まった
一時的なストレスに対するネガティブな反応が小さく、対処が上手かった人ほど、気分や不安の改善幅が大きいことがわかった
上記の効果は、4週間時点では確認されなかった

まとめると、4週間ではなく、8週間の毎日13分間の瞑想で、メンタル面や認知機能に色々とメリットが確認できた！と。これなら比較的取り組みやすいですね〜。

また、瞑想による感情コントロール力アップには、認知機能改善よりも、気分を改善する効果の方が大きく影響していることも分かりました。

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。

注意

サンプルサイズは小さい: 50名未満の参加者しか含まれておらず、統計的なパワーが弱め
各自がどのくらい実験を遵守していたか？は分からない: ログが残るシステムを採用していたが、その時間中に参加者らが何をしていたのか？までは見えない

診断ツールなどの主観が混じるツールだけでは、データとしての正確性は微妙ですが、今回は脳のデータなど、より客観的なデータも取れている点が良いですね。

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント

毎日たった13分の瞑想を8週間続けるだけで、メンタルや認知機能が改善する！という研究結果
今回の研究によると、8週間で毎日13分の瞑想を実践してもらったところ、関係のないオーディオを聴いたグループよりも注意力やワーキングメモリの性能など認知機能のアップや、ネガティブ気分や不安の減少といった効果が確認された
4週間だと上記の効果が確認されなかったようで、8週間以上続けることが必要条件なのかもしれない

赤羽(Akabane)

というわけで、瞑想未経験の方でも、メンタルや認知機能のために毎日13分くらいの瞑想を続けてみると良さげです。私も最近サボっていましたが、この機会に再開してみようと思います…(笑)

参考文献&引用

#1 Basso JC, McHale A, Ende V, Oberlin DJ, Suzuki WA. Brief, daily meditation enhances attention, memory, mood, and emotional regulation in non-experienced meditators. Behav Brain Res. 2019;356:208-220. doi:10.1016/j.bbr.2018.08.023