赤羽(Akabane)
目次
ウォーキングと瞑想は認知機能に良いけれど..
ウォーキングや瞑想が認知機能改善に効く!というのは近年定説になりつつあって、
ザッと挙げてもこう言った報告が見られるんですね。
ただ、「具体的にどのくらいやったらいいの?組み合わせたらどうなの?」といった疑問の解明はまだ発展段階でした。
瞑想とウォーキング、超短時間で順番を入れ替えたらどうなる?
といったところで、今回は「ウォーキングと瞑想の順番を入れ替えたら認知アップ効果は変わるの?」という疑問を調べた研究についてです。
参考は2018年にミシシッピ大学が発表したRCT(#3)。この実験では、まず66名の若い男女(平均21歳)を対象に、
- 10分ウォーキング→10分マインドフルネス瞑想
- 10分マインドフルネス瞑想→10分ウォーキング
- 20分じっと座って待つ
以上の3つのグループに分けました。ちなみにここでのウォーキングは早歩きで各自のペース、瞑想は呼吸や身体の変化に注目するタイプのものでした。
そして実験の前後で認知テストを行うんですが、これは決められたカードの色が表示されたら反応する!みたいな反応速度を見るものがメインな感じ。
では実験結果はどうなったか?というと、
- 10分ウォーキング&マインドフルネス瞑想をしたグループは複数のうち一つの認知テストで成績がアップしていた
- じっと座っているグループでは認知テストスコアに変化がなかった
こんな感じに。画像はグループ間のある認知タスクの結果で、反応速度を表したものです。
どうやらウォーキングと瞑想の順番は認知機能アップには関係なし!どちらもたった10分ずつで、僅かですが認知機能を改善してくれるみたい。
注意点・まとめ
ただ注意点としては、「10分で認知機能効果がある!」という部分はまだ確定ではありません。瞑想もウォーキングも認知機能を改善するのは間違いなさそうですが、具体的な所要時間はあくまで目安として押さえておいたほうが良いでしょう。今回も効果が出たのは1つのタスクのみでしたし..。
では今回の内容をまとめます。
- メンタルにもフィジカルにも効く瞑想とウォーキング
- 順番を入れ替えても認知機能改善効果は変わらず
- 10分という短時間でどのくらい効果が出るか?は分からない
こんな感じでしょうか。短時間での効果はハッキリしないものの、瞑想とウォーキングの順番は少なくとも認知機能へは関係無さそうですね。
赤羽(Akabane)
関連記事はこちらをどうぞ
仏教の教えに習う『慈悲の瞑想』がメンタルに効いてポジティブ思考を育む!【やり方も解説】瞑想でジッとしているのが辛い方へ贈る「マインドフル歩行瞑想」のすすめたった12分の「慈悲の歩行瞑想」で幸福と思いやりの気持ちが高まるみたい。参考文献&引用
#1 Sarah Hanson, Andy Jones,”Is there evidence that walking groups have health benefits? A systematic review and meta-analysis “,British Journal of Sports Medicine,Volume 49, Issue 11,2015.
#2 Pascoe MC, Thompson DR, Jenkins ZM, Ski CF. Mindfulness mediates the physiological markers of stress: Systematic review and meta-analysis. J Psychiatr Res. 2017 Dec;95:156-178.
#3 Edwards MK, Loprinzi PD. Experimental Effects of Acute Exercise and Meditation on Parameters of Cognitive Function.J Clin Med. 2018 May 29;7(6).