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ネット社会な現代の問題「リア友vsネッ友」
ネット社会と言われる昨今、人間関係もオンラインの世界へとどんどんシフトしてきてますね。そして顔も知らない人間と交流するのも今では普通のことで、「リア友(リアルの友達)」「ネッ友(ネットの友達)」みたいな造語が生まれてたりします(笑)
個人的には、ネッ友も相手の素性に気を付けてれば、趣味や気が合う人と狙って会えますし良いんではないかと思います。が実際のところリア友とネッ友だとどう違うんでしょう?
Facebookの友達は我々を幸せにしてくれるのか?
この問題については、2017年に発表された研究(#1)あたりが面白いです。テーマは「リア友とネッ友と健康」でして、2パターンの人間関係と健康の関係について調べてくれています。大きく2つの実験に分かれるのですが、今回はそのうちの1つを紹介。
この研究では350名(平均46.4歳)を対象に、リア友とネッ友が彼らの主観的な健康にどのくらい影響しているのか?を調べたようです。具体的には、Facebookの友達の数や質、メンタルやフィジカル、人生満足度を問うアンケートで調査したみたいで、学歴や配偶者有無、生活の観点から色々な人を選んだ様子。
アンケートの例
友達の質:「込み入った話ができる友達がどのくらいいますか?」
こんな感じのアンケートから、Facebookの友達、リアルの友達、と分けて聞いていったと。すると結果は、
- リア友の量・質の高さは主観的な健康度・満足度と相関があったが、Facebookの友達に関しては関係なかった!
どうやら主観的な気分的にはリア友のほうが大事みたい。こうした差が生まれた原因について、研究者らは次のように語っています。
予想通り、リア友の友情はより親密で協力的な社会的繋がりを作り出し、新しい情報や新しいグループへの橋渡しが起こりやすい。こうして、リア友の交流は健康面に多大な影響を与えているのだろう。[筆者訳]
つまり顔を突っつき合わせて関わるリア友のほうが心身の健康に寄与してくれると。ここから考えるとネッ友でもオフ会なんかで顔合わせがあるなら同じ効果になりそうですが。
赤羽(Akabane)
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#1 Maria Luisa Lima, Sibila Marques, Gabriel Muiños,Cristina Camilo,”All You Need Is Facebook Friends? Associations between Online and Face-to-Face Friendships and Health“,Front Psychol. 2017; 8: 68.