赤羽(Akabane)
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最強のたんぱく源「魚-さかな-」の健康効果はどれくらい?早死にを予防する摂取量とは?
早速ですが、この問題について信頼性の高いデータを見ていきましょう。
魚の消費量と総死亡リスクの相関をまとめたメタ分析によると..
そこで今回参考になるのが、2016年に発表された大規模なメタ分析(#1)です。これは総死亡率と魚の消費量に関して精査した研究で、12件の研究から672,389名分のデータをまとめたもの。
総死亡リスクの比較は【魚の消費量が最も多い群 vs. 最も少ない群】で比べていて、この結果次のようなことがわかりました。
- 最多 vs.最少で比べると総死亡リスクが6%下がった
- vs.全く魚を食べない群 で比べると1日60gの魚を食べれば総死亡リスクが12%低下した
ここから言えるのは、ひとまず魚をしっかり食べたほうがよろしいということ。たんぱく質が豊富なだけでなく、良質な脂肪も摂取できますし、メリットがかなり大きい食材だと言えましょう。
ちなみに鯖缶一缶で大体100gはありますので、一日に一缶食べれば60gの目標は軽く達成できますね。(他の鮭やタラなんかもオススメですが)
魚の消費量がどのくらい増えるとどのくらい総死亡リスクは下がるの?をまとめたメタ分析
ではもう一つ面白い研究を見てみましょう。お次も2018年に発表されたメタ分析(#2)でして、14の研究から911348名分のデータを調査したもの。この大規模調査の結果、次のようなことがわかったようです。
- 心臓疾患系による死亡リスクが4%低下した
- 総死亡リスクが2%低下した
- この結果はアジアの研究でハッキリ出たが、西洋の研究ではあまり見られなかった
どうやら魚を日々の食生活に少し取り入れるだけで効果はありそう。ですが地域ごとに差が出ていたり、まだまだ謎な部分もあります。こうした微妙な差は恐らく魚をどう食べるか(調理法)や魚の種類に大きく左右されているのでしょうね。
赤羽(Akabane)
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#1 Zhao LG,Sun JW, Yang Y, Ma X, Wang YY,Xiang YB,”Fish consumption and all-cause mortality: a meta-analysis of cohort studies.“,Eur J Clin Nutr. 2016 Feb;70(2):155-61.
#2 Jayedi A, Shab-Bidar S, Eimeri S, Djafarian K,”Fish consumption and risk of all-cause and cardiovascular mortality: a dose-response meta-analysis of prospective observational studies.“,Public Health Nutr. 2018 May;21(7):1297-1306.