メンタルヘルスを改善する果物と野菜類が3つ判明!

メンタルヘルスを改善する果物と野菜類が3つ判明!

赤羽(Akabane)

今回は「メンタルヘルスに効く果物と野菜とは?」というお話です。

メンタルヘルスを改善する果物と野菜類が3つ判明!

果物や野菜をよく食べることは健康習慣の基本で、摂取量が多いほど早死にリスクが低下したり、生活習慣病予防に効果的だというのが定説になっています。

というわけで、この記事では「メンタルヘルスにはどうなの?効果的ならどんな果物や野菜がいいの?」という疑問について見ていきましょう。

メンタルヘルスに効果的な果物と野菜はこれだ!現時点での知見をまとめた結果

2020年にワルシャワ生命科学大学が発表した系統的レビュー(#1)では、61件の研究をまとめてメンタルヘルスに効果的な果物と野菜はあるのか?という点を調べてくれていました。

対象は健康な人から精神疾患の患者まで幅広くて、測定項目としてはどの研究もうつ病がメインだった模様。一応他には不安や人生満足度、ストレス、睡眠の質、QoL(人生の質)、自殺願望、自己効力感などを測定する研究もいくつか含まれていたようです。

では早速、レビューの結果を見てみましょう。

結果
  • 果物や野菜の摂取量が多い人は前向きで自己効力感も高く、心理的なストレス度も低かった
  • 他にもがんによる死亡やうつ症状リスクも低かった
  • こうしたメンタルヘルス改善効果はベリー系、柑橘系、葉物野菜で特に高かった

まとめると、果物や野菜でメンタルヘルスが改善する可能性は高い!という感じでしょうか。特にベリー系、柑橘系、葉物野菜がいいみたいで、この辺りは当サイトのとも見解を共にしています。

しかも今回のレビューにはヨーロッパ、アジア、北アメリカなど幅広い国の研究が含まれていたり、対象者の年齢も若者から高齢者まで網羅されています。この点ではかなり一般化できる内容と言えましょう。

注意点・まとめ

ただし注意点もあって、今回の研究は観察研究のみを含んでいます。過去の調査データを集めて相関を調べるデザインなので、因果関係を確定するものではありませんし、その分食事以外の要素がメンタルヘルスに影響する可能性は考慮し切れていません。

また研究によって調査対象になる野菜や果物、またその定義にバラつきが大きかったりして、現時点ではなかなかまとまった効果を出すのは難しいみたいです。

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント

  • 果物と野菜の摂取はメンタルヘルスにも効果的!かもしれない
  • 果物と野菜をよく食べる人は前向きで自己効力感が高い傾向、ストレスやがんによる死亡が少なく、うつ症状のリスクも低かった
  • ただこうした結果は果物や野菜を摂るだけで得られるのかどうかは分からない(他の生活習慣も大事)

こんな感じでしょうか。意識的に摂りたいのはベリー類!柑橘類!葉物野菜!ということでした。

赤羽(Akabane)

果物や野菜の重要性、特に今回あがったベリー類、柑橘類、葉物野菜あたりは過去にも記事に取り上げています。興味のある方は以下の続きもぜひご覧ください!

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参考文献&引用

#1 Dominika Głąbska, et al. Fruit and Vegetable Intake and Mental Health in Adults: A Systematic Review. Nutrients 2020, 12(1), 115.