赤羽(Akabane)
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快眠の天敵「不眠症」
「不眠症」とは、文字通り眠りにつくのが難しくなる病です。何となく眠れないと「不眠症かも?」なんて思われることもあるのではないかと。実際に2016年に日本で行われた研究(#1)では、20~95歳の2614人を対象に調査を行ったところ、以下のような結果が出ています。
不眠症の発症率は、男性で12.2%、女性で14.6%だった。
これを単純計算すると、日本では大体10人に1人は不眠症の恐れがあるということになって、いかに現代で不眠症が凄みを増してきているかがわかります。一応当研究の他の結果も併せて見てみると、
睡眠の持続、再開困難…男性:5.8% 女性:8.1%
朝の早起きが困難…男性:5.8% 女性:7.4%
不眠症による日中の活動支障…男性:3.2% 女性:4.2%
女性…70歳以上(加齢による高齢化)、メンタルの病
こんな報告も挙がっていたりします。ではこうした状況を踏まえて本題に入りましょう。
参加者の55%の不眠症を改善させた4つのシンプルルール
今回は不眠症を大幅に改善させたという極当たり前な4つのシンプルルールを共有します。出典元は2011年にピッツバーグ大学で行われた研究(#2)。この研究では、慢性的な不眠症やその合併症を抱えた79人の大人(平均71.7歳)を対象に、彼らを以下の2つのグループに分けたようです。
- 個々に応じた睡眠改善の指示を受けるグループ(36人)
- 教材を学ぶグループ(40人)
それぞれの介入は看護師が実施、そして4週目に結果を見るという流れです。今回のメジャーは、睡眠に関するアンケートや日記、主観的な症状の改善具合、アクチグラフィ、睡眠ポリグラフィなど。「具体的に何をしたのか?」は一旦さて置き、結果をまず見てみますと、
- 1グループで不眠症が55%改善した(2グループでは13%)
- 単純にグループ内での改善率から計算すると、42.4%不眠症リスクが低下
- 1グループで睡眠の質が高まり、主観的にも「よく眠れている」と答える割合が多かった
ということでなかなかの改善幅です。では一体1のグループではどんな指示を出したのか?それは以下のような簡単なものでした。
不眠症を改善した4箇条
・睡眠時間に関係なく毎日同じ時間に起きる
・眠くないなら寝ない
・眠れないか、眠らないならベッドから出る
当たり前のようなことですが、案外守れていない方もいらっしゃるのではないかと。例えばベッドでゴロゴロしながらスマホを見る、といった行動は快眠の妨げになるんですね。
ちなみにこうした4つのルールの狙いは、ベッドは眠るためだけの場所だ!という印象を刷り込ませることであり、故に昼寝なんかも推奨はされてなかったようです。このようなテクニックを専門的には「刺激制限療法」と呼んでいたりも。
赤羽(Akabane)
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#1 Itani O, Kaneita Y, Munezawa T, Mishima K, Jike M, Nakagome S, Tokiya M, Ohida T,”Nationwide epidemiological study of insomnia in Japan.“,Sleep Med. 2016 Sep;25:130-138.
#2 Daniel J. Buysse,Anne Germain,Douglas E. Moul,Peter L. Franzen,Laurie K. Brar,Mary E. Fletcher, Amy Begley,Patricia R. Houck,Sati Mazumdar,Charles F. Reynolds,Timothy H. Monk,”Efficacy of Brief Behavioral Treatment for Chronic Insomnia in Older Adults“,Arch Intern Med. 2011 May 23; 171(10): 887–895.