赤羽(Akabane)
目次
マインドフルネスを楽しく鍛える斬新なエクササイズ「回転寿司のメタファー」のやり方
マインドフルネスとは、一言で表すと「今この瞬間に意識を向ける」という概念のことです。現代では、入ってくる情報の量も莫大となり、スマートフォンを筆頭に我々の意識を逸らすもので溢れています。そんな中、マインドフルネスはより一層重要になってきている要素だと言えますが、言葉にするほど理解が難しいのが玉に瑕。
人生の質を高める「マインドフルネス」を鍛える6つのテクニック
理解の難しいマインドフルネスを楽しく分かり易く説明した「回転寿司のメタファー」
そこで、ACTなどの心理療法を専門にするラス・ハリス医師が、YouTubeにマインドフルネスの面白いエクササイズ(#1)をアップしてくれていました。彼は日本でも有名な著者でして、『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』などの代表作があります。
上記の動画でも、ハリス医師のナレーション付きで説明がありますので、英語が聞き取れる方はそちらをご覧ください。日本語をご希望の方はこちらの記事の続きを読み進めていってください。
回転寿司のメタファーとは(図解あり)
舞台は少し昔の回転寿司屋さん、目の前にレールが、そしてその上にお寿司の皿が置かれてグルグル回り続けています。輪になって回るレールの真ん中には、寿司屋の大将が居て、彼がお寿司を絶えず握り続けています。
以上がイメージでして、これを私たちの思考に置き換えてみましょう。
- 大将…私たちの脳
- お寿司…脳が生み出す様々な思考
- カウンターの客…私たち自身の視点
大将がお寿司を握り続けるように、私たちの脳も絶えず色々な思考を生み出しています。そして、お寿司のネタにも「美味しそうなもの」「普通なもの」「不味そうなもの」と好き嫌いがあるかと思います。これを思考に当てはめると「ポジティブ思考」「ニュートラル思考」「ネガティブ思考」という風に置き換えられます。
回転寿司のメタファーでは、カウンター席の客の視点に立って、流れてくるネタを俯瞰的に眺めましょう!ということを勧めています。ネガティブ思考にばかり囚われやすい人というのは、いわばカウンターから身を乗り出して一つ一つのネタにじっと目を凝らしている客みたいなもので、ひと度不味そうなネタが集中すれば、それだけでメンタルがやられてしまいます。
そこで、一歩身を引いて回転寿司のレール全体を見渡すのです。そして、自分がどう足掻こうとレールは回り続けるんだということを認識します。こうすることで、不味そうなネタに気を取られず上手くスルーできたり、その先に待ち構える美味しそうなネタに意識が向くようになります。
日常生活に活かしてみよう
回転寿司のメタファーは、日本人にとっても馴染み深いのでイメージしやすいのが良きですね。その分、日常生活には落とし込みやすいかと。
例えば、「ネガティブな思考に囚われているな?」と気づいたら、すぐに回転寿司のイメージを頭に浮かべて、「今自分は不味いネタのことばかり気にして他のネタが見えていないんだ」ということを認識します。そしてカウンター席から一歩引いてレール全体を見渡します。すると、それまで見えていなかった他のネタの中に、さっきまで友達と楽しくお話をしていたことや、来週入っているデートの約束など、思いのほか美味しそうなネタがあることに気が付くことができます。
まとめ
赤羽(Akabane)
関連記事はこちらもどうぞ
マインドフルネスストレス低減法の「ボディスキャン瞑想」のやり方と効果人生の質を高める「マインドフルネス」を鍛える6つのテクニックマインドフルネスに心の荒波を乗りこなすテクニック「衝動サーフィン」認知行動療法の超新星「ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)」とは?基本となる6つのポイントも解説参考文献&引用
#1 The Happiness Trap. The Sushi Train Metaphor. accessed on 26th Sep 2020.