赤羽(Akabane)
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週に1回たったの50分のランニングでも生活習慣病に因る早死にリスクが下がるみたい
早速ですが、この件について参考になる研究データを見ていきましょう。
ランニングの習慣があるだけでも早死にのリスクは下がる?!
2019年にヴィクトリア大学が発表したメタ分析(#1)では、14件の研究から232149名を対象に、ランニングの習慣と生活習慣病などによる早死にリスクとの相関をまとめてくれていました。
対象者たちのランニングのデータはセルフレポート(自己申告)で、追跡期間は5.5〜35年間となかなかの長期間。疾患別に見ると、がんや循環器疾患による死亡リスク、総死亡リスクとの関わりを見ていったようです。
でこの期間の内に、計25951名が亡くなりました。そしてここから、次のようなことが分かったようです。
- ランニングの習慣がある人はそうでない人より早死にリスクが27%低かった(5件)
- 循環器疾患による死亡リスクは30%低かった(3件)
- がんによる死亡リスクは23%低かった(4件)
まとめると、ランニングの習慣はあるだけで早死にリスクやあらゆる生活習慣病による死亡リスク低下と相関が見られたんですね。
更にランニングの量も詳しく見てみると、どうやら多ければイイというものでもないらしく、週に1回やたったの50分だけでも十分早死にリスク全般を下げる効果が確認されたみたい。
注意点・まとめ
ただし注意点としては、一部の研究で他の要素の調整が十分でなかった点が挙げられます。例えば今回含まれたうち一件の研究では、ランニング以外の運動の影響を調整していなかったり、実験デザインとしてちょっと緩めなものが混じっていました。
また、ランニングの習慣を調査期間中で定期的に追っていた研究もほんの二件のみ。残りの研究は最初の入り口で一回だけランニング習慣を調査して、その後何十年も追っていただけでした。この間に生活スタイルが変わった可能性もあるので、このデータがどこまで正確なのか?も微妙なところでしょう..。
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- 週に1回たったの50分のランニング習慣でも早死にのリスクが低下した
- ランニング習慣があるだけでも、そうでない人より早死にのリスクが27%、循環器疾患死亡リスクが30%、ガンの死亡リスクが23%低下していた
- ただしデータの正確性は微妙なので、リスクの数値はあくまで参考程度に、適度にランニングするのが良さそう
こんな感じでしょうか。週1で50分のランニングでも、何もやらないよりかはマシなのは間違いないでしょうね。
赤羽(Akabane)
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#1 Pedisic Z, Shrestha N, Kovalchik S, et al. Is running associated with a lower risk of all-cause, cardiovascular and cancer mortality, and is the more the better? A systematic review and meta-analysis. British Journal of Sports Medicine Published Online First: 04 November 2019.