赤羽(Akabane)
目次
睡眠の質が高い人の特徴:エネルギー源として炭水化物や脂質よりもたんぱく質を沢山摂っている
早速ですが、この件について参考になるデータを見ていきましょう。
睡眠の質が高い人ほどエネルギーの主要な摂取源がたんぱく質?!
2020年にシンガポール国際大学が発表したメタ分析(#1)では、19件の研究から86,961名分のデータを集めて、睡眠の質と栄養バランスの関係を分析していました。
ちなみにここで言う「睡眠の質が高い」の特徴とは、
- 睡眠時間が7時間以上
- 睡眠の質を測る「PSQI」のスコアが5以下
- 入眠までの時間が30分未満
- 睡眠効率が85%以上
ザッとこんな感じです。入眠まで30分未満は若干緩い?と思いましたが、大体は良質な睡眠だと言えますね。
で睡眠の質の高さと対象者らの日々の栄養バランスをチェックして、両者の相関を調べていきました。すると結果、次のようなことがわかりました。
- 睡眠の質が高い人はたんぱく質からエネルギーを摂取する割合が多かった
- 逆に炭水化物や脂質の摂取割合は少なかった
まとめると、睡眠の質が高い人はエネルギー源としてたんぱく質からの摂取割合が多かったんですね。
ただ詳しく調べてみると、この結果は肥満体型の人でのみ見られたようで、標準体型の人のみだと睡眠の質によって違いはなかったみたいです。
注意点・まとめ
また注意点としては、今回の結果は因果関係を証明するものではありません。つまり、たんぱく質をたくさんとれば睡眠の質がアップするのか、逆なのか、それ以外の要因があるのか、は分からないということです。
では最後に今回のまとめになります。
- 睡眠の質の高さとエネルギーの摂取バランスには相関が見られた
- 睡眠の質が高い人は炭水化物や脂質からの割合が少なく、たんぱく質がメインの摂取源だった
- ただしこの結果は肥満体型の人でのみ強く見られた
こんな感じでしょうか。まだ「睡眠の質を高めるにはたんぱく質だ!」とは言い切れないですが、栄養バランスが睡眠に影響を与えるのは間違いないかと。
赤羽(Akabane)
関連記事はこちらもどうぞ



参考文献&引用
#1 Clarinda Nataria Sutanto, et al. Association of Sleep Quality and Macronutrient Distribution: A Systematic Review and Meta-Regression. Nutrients 2020, 12(1), 126.