赤羽(Akabane)
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スクワット vs ヒップスラスト!女性のお尻をキュッと引き締める種目はどっちだ?
しかし、お尻の筋トレと言えば、ちょっとマイナーですが「ヒップスラスト」というメニューもあるわけです。そこでこの記事では、スクワットとヒップスラストの実際の効果を比較したデータを見ていきましょう。
スクワット vs ヒップスラスト!女性トレイニーを対象にした比較実験の結果..
2020年にゴイアス連邦大学が発表したRCT(#1)によると、女性の下半身を鍛えるのにより効果的なのはバックスクワットであることが分かりました。
この研究では、普段から筋トレをしている22名の女性(26~27歳前後)を対象に、彼女らを以下の2つのグループに分ける実験を行いました。
- バックスクワット(12名): 最後までしっかりしゃがむフルスクワットを行う
- ヒップスラスト(10名): 以下の動画のトレーニングを行う
実験期間は12週間で、各グループは週に1度、6セットの上記トレーニングをこなしていって、各セットのレップ数は週ごとに4~6から12~15回という風にバリエーションを持たせています。それに応じて、間のインターバルも30~60秒から3~4分まで違いがありました。
そして実験前後に、大殿筋と大腿四頭筋の分厚さや各種目の1RM(1回ギリギリ挙げられる重量)を測定したところ、以下のような結果になりました。
- 大殿筋は、バックスクワットで9.4%増、ヒップスラストで3.7%増だった
- 大腿四頭筋は、バックスクワットで12.2%増、ヒップスラストで2%増だった
- バックスクワットの1RMは、バックスクワットで35.9%増、ヒップスラストで4.3%増だった
- ヒップスラストの1RMは、バックスクワットで9.4%増、ヒップスラストで10.3%増だった
ここから言えるのは、全体的にバックスクワットの方に軍配が上がった!ということでしょうか。特にターゲット部位の筋肥大とバックスクワット時の筋力アップに効果的みたいです。
詳しい結果データは、念のため下記をご覧ください。
赤羽(Akabane)
注意点・まとめ
ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。
- サンプルサイズは小さい:参加者数は少ないので、その分統計的なパワーは弱い
- スクワットはフルレンジ:スクワットにもハーフ、パラレル、クォーター、フルなど、膝の曲げ具合によって色々あるが、今回は最後までちゃんと屈むフルスクワットだった
- 実験外で参加者が別のトレーニングをしていたかもしれない:この点については研究内で報告されておらず、よくわからないものの、鍛え盛りの女性トレイニーが週1のトレーニングで我慢できるとは思えない..(笑)
では最後に今回のまとめを見ていきましょう。
- 兼ねてからお尻の引き締めにはスクワットが推奨されていたが、お尻に特化したトレーニングとしてヒップスラストもあった
- 今回の女性トレイニーを対象にした実験では、大殿筋や大腿四頭筋の筋肥大、スクワットの1RMアップにおいて、バックスクワットの方が効果的であることが分かった
- まずはスクワットで下半身全体の筋肉を底上げしつつ、上級者くらいのレベルになってからヒップスラストを取り入れる流れが良いかもしれない
赤羽(Akabane)
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#1 Barbalho M, Coswig V, Souza D, Serrão JC, Campos MH, Gentil P. Back Squat vs. Hip Thrust Resistance-training Programs in Well-trained Women [published online ahead of print, 2020 Jan 23]. Int J Sports Med. 2020;10.1055/a-1082-1126.