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最新研究:部位ごとに1回たった1セットの筋トレでも筋力は十分発達するぞ!
筋トレとひと口に言っても、目的別で鍛え方が違ってきます。例えば筋力アップや筋肥大、競技パフォーマンスアップと言う具合にベストなメニューは変わってくるんですね。
ということで今回は筋力アップの筋トレに関する朗報なんですが、本題に入る前に筋力と筋肥大の違いだけおさらいを。
- 筋力アップ..筋肉が出せる力。ベンチプレスで最大記録更新!とかはこっち。
- 筋肥大..筋肉のデカさ。見た目でサイズが大きくなるのはこっち。
要は1RM(1回ギリギリ挙げられる重量)の記録を伸ばしていったりするのが筋力アップである、と。
筋力を鍛えたいなら一回たった13分の筋トレを週3からでもOK?
では本題に入ります。2019年に筋トレ研究界隈の有名教授ショーンフェルド氏らが発表したRCT研究(#1)では、「種目ごとのセット数を変えたら筋肥大と筋力の発達に違いは出るの?」という疑問を調べてくれていました。
具体的な実験内容はザっと以下の通りです。
実験デザイン
- 34名の筋トレ経験者が対象(23.8±3.8歳;筋トレ歴4.4±3.9年)
- 週3日のトレーニング*を計8週間行う
- 参加者らは以下のグループ*にわかれる
グループ分け
・3SET..各種目3セットずつ、1セッション平均40分
・5SET..各種目5セットずつ、1セッション平均68分
トレーニング
・バーベルミリタリープレス
・ワイドグリップラテラルプルダウン
・シーテッドケーブルロウ
・バーベルバックスクワット
・レッグプレス
・ユニラテラルレッグエクステンション
その他メモ
インターバルは90秒ほど
もう挙がらない!というところまでやる
参加者らは十分な筋合成の為にトレーニング日はたんぱく質24g、炭水化物1gのサプリ摂取
筋トレ内容はなかなかガッツリした内容ですね。そしてこの結果は、以下のようになりました。
- 全グループで同様に筋力アップが見られた!
- 全グループで筋肥大が見られた!
- 5SETグループで最も筋肥大が起こっていた!
なんと、筋力に関しては1種目につき1日1セットでも5セットでもそんなに差がつかなかったんですね。これはかなり朗報ではないでしょうか。ちなみにここでいう筋力アップというのは、ベンチプレスやスクワットなどの1RMを基にしています。
一方で筋肥大に関して言うとやはりボリュームがモノを言う世界なご様子。とにかく筋肉をデカくしたい方はセット数をこなしてくのがよさげです。
注意点・まとめ
ただし注意点もあって、ザっと以下の点は押さえておくと良さそうです。
- インターバルは90秒、各セットも挙上の限界までこなしていて、トレーニング日にはしっかり24gの追加たんぱく質を摂取するくらいストイックにやっている
タイトルやザっと見の内容で「ラクに筋力つけられるんか!」と思われるかもしれませんが、少ないセット数でもかなりしっかり追い込む必要はあるという点は重要なポイントかと。
赤羽(Akabane)
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#1 Schoenfeld BJ, Contreras B, Krieger J, Grgic J, Delcastillo K, Belliard R, Alto A,”Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy but Not Strength in Trained Men.“,Med Sci Sports Exerc. 2019 Jan;51(1):94-103.