ビタミンD摂取の最重要経路「日光浴」は窓ガラス越しでも効果があるのか?

2019年10月15日その他お肌ケア, バイオフィリア, 体の仕組み, 栄養成分、物質

現代人はビタミンDが足りていない!日光を浴びよう!

今回は「日光浴はガラス越しでもメリットは得られるの?」というお話です。
 
 
当ブログでは「日光浴」の重要性について何度が書いております。というのも十分に日光を浴びることで体内ではビタミンDが合成されたり、気分の上がり下がりに影響する「セロトニン」の分泌が盛んになったりするから。しかも殊ビタミンDに関して言うと、太陽光による合成が90%を占めるという超重要経路。
 
 
しかし、2017年に発表された系統的レビューでは、驚くことなかれ、
 

  • 現代のインドアワーカーの9割はビタミンDが足りていない!

 
との結果が出てしまっているんですね。つまり我々は全体的にもっと日光を浴びたほうがいいということです。

ガラス越しの日光浴は理論上よろしくないかも..

といったところで、今回は日光浴をする上で気をつけたいポイントを共有。素朴な疑問としてよく聞かれる「日光浴ってガラス越しでも効果あるの?」についてザックリまとめたいと思います。
 
 
早速ですが結論から言いますと、ほとんどの場合ガラス越しでは効果は弱そうです。理由は、大半のガラスが日光の紫外線B波をブロックしてしまうから(#1,#2)。

*WHO(世界保健機関)のレポート(#3)
紫外線A波..大気の影響を受けず、地上に届く太陽光の大半を占める。肌の層の奥まで届いて、肌のハリを失わせたりしわの原因になる。
紫外線B波..地上に届くのはおよそ10%くらい。日光浴によるビタミンD合成はコレに反応して行われる。
紫外線C波..大気中を通過する際にオゾン層や水蒸気などに吸収されて、地上には届かない。

つまり、日光浴でビタミンDを合成するには紫外線B波が必要不可欠なんですね。そしてこれをほとんどのガラスがブロックしてしまうと。
 
 
そして一方で紫外線A波はガラスでも普通に通過するんで、肌が老けるという日光浴のデメリットが際立ってしまいそうです。強いて言うなら、紫外線A波をブロックする効果は強化ガラスよりも合わせガラス(車のフロントガラスとか)のほうが高いのだとか。

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赤羽(Akabane)

まとめると、ガラス越しの日光浴はビタミンD合成効果が得られずメリットが激減しそう。ただしセロトニンやBDNF(脳由来神経栄養因子)といった別の有益物質の分泌にどのくらい影響するかは不明。この点を踏まえて“効果がない”ではなく“効果が弱い”と表現しておきます。

参考文献&引用

#1 Almutawa F1, Buabbas H2,”Photoprotection: clothing and glass.“,Dermatol Clin. 2014 Jul;32(3):439-48.

#2 Almutawa F1, Vandal R, Wang SQ, Lim HW,”Current status of photoprotection by window glass, automobile glass, window films, and sunglasses.“,Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2013 Apr;29(2):65-72.

#3 WHO,”Ultraviolet radiation and health”,accessed on 5th Apr 2019.
https://www.who.int/uv/uv_and_health/en/

#4 Ola Engelsen,”The Relationship between Ultraviolet Radiation Exposure and Vitamin D Status“,Nutrients. 2010 May; 2(5): 482–495.