赤羽(Akabane)
目次
「筋トレは週何回が最適?」議論:筋力アップ編
まずは混乱を避けるために筋力アップと筋肥大の違いについてザっと確認しておきましょう。
筋力アップと筋肥大の定義の違い
筋力アップと筋肥大の違いは大まかにこんな感じです。
- 筋力アップ..筋肉が出せる力。ベンチプレスで最大記録更新!とかはこっち。
- 筋肥大..筋肉のデカさ。見た目でサイズが大きくなるのはこっち。
つまり筋肉をデカくするのと、筋力を高めるのとではベストな筋トレは異なる、ということですね。以上を踏まえて次へ進みましょう。
筋力アップに最適な筋トレ頻度は週に何回?を調べたメタ分析によると…
そして今回参考になるのが、2018年にヴィクトリア大学メルボルンの教授らが発表したメタ分析(#1)。
これは、筋力アップと筋トレ頻度に関する論文を22件精査してベストな筋力アップトレ頻度を調べた内容。ではここから分かったポイントをザックリ見ていきましょう。
- 中年、高齢者よりも若者
- 男性より女性
- 下半身の筋肉より上半身
- 単一関節種目(レッグプレス)よりも多関節種目(スクワットとか)
結果としては、ボリュームが揃えば筋力アップ効果は同じくらい得られそうだ、と。更に言うと高頻度だと上に挙げた条件でもっと筋力アップが見込めるみたい。
つまり結局週当たりにどのくらいの量をこなすか?のほうが大事で、週に2回とかでも一日に多くの量をこなせれば効果は出るんですね。今回の研究を踏まえて言えることはこんな感じになりそうです。
- 一日のトレーニングでそれ程量をこなせない初心者や高齢者の方は週当たり3~5日に分ける
- 一日で量をこなせる熟練者、忙しくて毎日時間は取れない方たちは週2日程度で一気に全身を鍛える
最後に細かい研究内容を書いておきますので、「もっと詳しく!」という方はご参考までに。
・総参加者は912名(9割程が筋トレ初心者)
・実験期間は平均12週間(6~24週間)
・高頻度vs低頻度で比較(週2 vs 週3が最も多かった)
・1種目当たりのセット数は1~18セット(2~3セットがほとんど)
・1セット当たりのレップ数は4~15回(8~15回がほとんど)
赤羽(Akabane)
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参考文献&引用
#1 Grgic J, Schoenfeld BJ, Davies TB, Lazinica B, Krieger JW, Pedisic Z,”Effect of Resistance Training Frequency on Gains in Muscular Strength: A Systematic Review and Meta-Analysis.“,Sports Med. 2018 May;48(5):1207-1220.
#2 Ralston GW, Kilgore L, Wyatt FB, Buchan D, Baker JS,”Weekly Training Frequency Effects on Strength Gain: A Meta-Analysis.“,Sports Med Open. 2018 Aug 3;4(1):36.