ACE(米国運動評議会)の見解!プチ断食の流行りから科学的な効果まで

ACE(米国運動評議会)の見解!プチ断食の流行りから科学的な効果まで

赤羽(Akabane)

今回は「エクササイズの専門家たちのプチ断食に対する見解」についてのお話です。

ACE(米国運動評議会)の見解!プチ断食の流行りから科学的な効果まで

当サイトでは何度か登場した「ACE(米国運動評議会)」はエクササイズの専門家で、効率的な筋トレやHIITのメニューを発表してくれていたり、私も定期的にお世話になっている機関であります。

ということでこの記事では、最近掲載されたACEのプチ断食に対する見解を見てみましょう。

ACE(米国運動評議会)のプチ断食に関するエビデンスまとめ

2019年にACEが出した記事(#1)では、プチ断食に関するあれこれを近年のエビデンスとともにまとめてくれていました。

では早速ですが、記事全体をまとめていきます。

記事全体のまとめ

  • プチ断食は確かに痩せるが、カロリー制限など他のダイエットと大した差はない
  • 他にもコレステロール値や血圧、血糖値などの管理にも効果的とされるエビデンスが報告されているが、プチ断食の種類がバラバラなのでどれがどの位効果的なのか?は分からない
  • プチ断食は他のダイエットと違ってカロリー摂取量を気にしたり特定の食品を意識して食べる必要がない分楽だと主張する実践者はたくさんいるが、これまでの実験を見ると意外にドロップアウト(脱落率)は多い

プチ断食は近年一気に注目され始めたようで、2018年度のGoogle検索でも「Intermittent fasting(プチ断食)」というキーワードがダイエット系ジャンルの中でトップ10に食い込んだ快挙も取り上げられていました。

しかしその世間の注目とは裏腹に、プチ断食に関する研究はまだ発展途上。ここ数年でようやくまとまった系統的レビューメタ分析が出始めましたが、その中身の実験たちの質はまだそれ程高くありません。

上記のまとめに加えて、現代社会において最長で24時間ほど食べ物を口にしないプチ断食は続けるのが難しいのでは?という指摘もありました。というのも、現代では自分の好きな時間に食事ができる人がそもそも多くないし、仕事のストレスなどで暴飲暴食に走ってしまうケースも少なくないからです。

プチ断食をするべきではない3つのケース

そして結びに、プチ断食をやるべきではない人の特徴もまとめていました。

  • 妊婦さんや授乳中の女性
  • 摂食障害など食に関する疾患を抱えている人
  • 糖尿病患者や低血糖な人

だいたい当サイトで注意点として挙げているケースと同じですね。糖尿病患者に関しては、医師の管理のもと行えば糖尿の改善効果が見込める!とする報告もありますが、一人でやるのは控えた方が良いですね。

まとめ

ということでACE(米国運動評議会)からプチ断食に関する評論でした。近年の世界的な人気とは裏腹に、効果を実証するエビデンスはまだ発展途上だと言えましょう。

では最後に今回のまとめです。

ポイント

  • プチ断食の近年の流行はすごいが、裏腹に効果を実証する質の高い研究はまだ少ない
  • 種類にもよるが、コレステロール値や血糖値、血圧といった生活習慣病のリスク因子を改善する効果が確認されている
  • 他のダイエットと比べて格別痩せるということはないが、カロリーや食品を気にする必要があまりない分、楽かもしれない

赤羽(Akabane)

私もリーンゲインズというプチ断食をかれこれ2年ちかく実践してますが、慣れるとかなり楽ですね。食事タイムまで変にお腹が空く感覚もありませんし、午前中の絶食タイムは頭がよく冴えます。気になる方は以下の記事もご覧になってみてください!

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参考文献&引用

#1 American Council on Exercise. Intermittent Fasting: What Does the Research Say? accessed on 18th Jan 2020.