最も健康になれる炭水化物の”摂り方”と”摂取量”が判明した件。

2019年4月2日ブログ運営者が考察してみた。, 果物, 栄養成分、物質, 豆・ナッツ類, 野菜

大前提:炭水化物=糖質+食物繊維

DASHダイエット 

当ブログでは食事の栄養について結構書いてきました。今回はずばり「炭水化物」についての話なんですが、その前に大前提だけおさらい。

炭水化物 = 糖質 + 食物繊維

よく炭水化物と糖質がごちゃ混ぜになりがちですが、糖質は炭水化物の一部なんですね。そしてもう一つの“食物繊維”という栄養素、先に言っておきますとこちらが今回のお話のメインディッシュです。食物繊維が健康にいかに大事かは以下をザっと見していただければと。

心疾患や二型糖尿病、慢性病の予防にベストな炭水化物の“摂り方”と“摂取量”が判明。

ではここからが本題。参考は2019年にオタゴ大学の教授らが発表した系統的レビュー&メタ分析(#1)でして、なんと過去40年間に及ぶ研究を集めた超労作。具体的な内容を並べてみると、
 

  • 185件の前向き観察研究から1億3500万人年分、58件の臨床試験から4635名の成人データを集めた
  • 炭水化物の摂取内容と摂取量が慢性病*リスクにどのくらい効果があるのか?を調べた
  • 比較は摂取量が最多グループvs最少グループ
*慢性病
 

このような感じ。いわゆる「非感染性疾患(Non-Communicable Disease)」の大御所は一通り押さえている様子であります。そしてこの結果次のようなことが判明したようです。

 

  • (前向き観察研究)食物繊維の摂取量が最も多い群は最少群より総死亡リスクと心疾患リスクが15~30%低かった
  • (前向き観察研究)食物繊維が豊富な食品をよく食べる群はそうでない群より冠状動脈性心臓病、脳卒中、二型糖尿、直腸結腸がんリスクが16~24%低かった
  • (臨床試験)食物繊維摂取量が最多群vs最少群で比較したところ、最多群で優位に体重、収縮期血圧、総コレステロール値が減少していた。

 

まとめると、炭水化物の中でも食物繊維をたくさん摂っている人はそうでない人よりも早死にリスクは低いうえにあらゆる慢性病のリスクまで低下していたんですね。そしてもっと細かく見ていくと、こんな興味深い結果も出て参りました。

 

  • 一日あたり25g〜29gの食物繊維で最も慢性病全般のリスクが下がった

 

摂取量の基準としては、日本の厚生労働省が2015年に発表したデータ(#2)によると、日本人の食物繊維平均摂取量はたった15gほど。つまり今回の目安量に全然届いてないんですね。

そして更に詳しく見ていきますと、食物繊維の摂取量が増えれば増えるほど以下の慢性病リスクもどんどん下がっていったようです。

 

  • 心疾患系
  • 二型糖尿病
  • 直腸結腸がん
  • 乳がん

 

どうやら食物繊維は上で出た25~29gを超えて摂っても、益々の健康効果が期待できそう。しかし一点注意がありまして、論文の結びにこんなことも。

食物繊維を摂ろうと全粒穀物を食べ過ぎると、鉄などのミネラルの吸収が阻害されるので気をつけましょう!

これは穀物類に一定量含まれている「抗栄養素」が原因でして、こいつらがミネラルの吸収を邪魔してしまうんですね。

盛りだくさんでしたが、ここまでのまとめとして当記事タイトルの答え合わせはこうなります。

Q.最も健康になれる炭水化物の”摂り方”と”摂取量”とは?
A.“摂り方” = 食物繊維を多めに
 “摂取量” = 一日25~29gは摂る
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赤羽(Akabane)

結論として、不足してるなぁと感じる方は、まず食物繊維の摂取量を一日25〜29gくらいまで増やしてみるとよろしいかと思います。既に十分摂っている方は+αでもう少し増やしても良さげ。食物繊維源は野菜、果物、豆、穀物など満遍なく摂りましょう。

 

参考文献&引用

#1 Andrew Reynolds, Jim Mann, John Cummings, Nicola Winter, Evelyn Mete, Lisa Te Morenga,”Carbohydrate quality and human health: a series of systematic reviews and meta-analyses“, VOLUME 393, ISSUE 10170, P434-445, FEBRUARY 02, 2019.

#2 厚生労働省『平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要』2019年4月1日アクセス。
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou.pdf