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うつ病は太りやすく、肥満はうつ病のリスクを高めることが分かった件。

2018年8月25日体の仕組みあれこれ

 

最大28年もの長期研究を含めた信頼性高めの研究

課題
Pexels / Pixabay

肥満は慢性炎症の原因のひとつだとして当ブログでも「アンチエイジングの大敵」として紹介しております。そしてうつ病の原因としては、近年は慢性炎症が問題なんではないか?という説が高まってきていますね。これについては今から紹介していきますが、いずれにしても「肥満」も「うつ病」も当ブログテーマのアンチエイジングに深く関わってくる問題であります。
 

 

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大規模なメタ分析によると…

そこで参考になりそうなのが、2010年のメタ分析(信頼性の高い研究方法)の研究(#1)。この研究によると肥満とうつ病がお互いに関係しあっていることが分かったようです。その度合いが驚きで、うつ病だと肥満のリスクが58%、逆に肥満だとうつ病のリスクが55%も上がるようです。まずは研究の概要をチェックしていきましょう。
 

  • 15の関連研究を選出、比較的長期にわたる調査を優先
  • 総参加者は55387人の男女
  • ほとんどがアメリカン、ヨーロピアン
  • 太り具合はBMI(Body Mass Index)によって決める
  • 追跡期間は3~28年まで比較的長いものが選ばれてる
  • うつの診断方法は医師のカウンセリング診断や自己診断形式などがあった

 

参加者が多い点はより普遍性が出てよいですね。ただそれぞれの研究は長期であるものの、信頼性が高いとは言い難いです。第一うつ病などの精神疾患は明確な基準が設けづらい点、そして結果的に参加者の自己申告形式で診断を下した研究も少なからずある点で完璧とは言えません。ただ大まかな傾向としてはある程度参考になるのではないでしょうか。結果は以下の通り。

 

    • うつ病で肥満のリスクが58%高まった
    • 肥満でうつ病のリスクが55%高まった
    • 医師の診断によってうつ症状と診断された人たちの間でよりこの傾向が強かった
    • 追跡期間が長い研究でうつ病が肥満に強く関係していた
    • 20歳以上の間で特に太り気味がうつ病と相関があった

 

はっきりと結果が出ましたね。この傾向はアメリカンの間でより多く見られ、追跡期間が長い(≒信頼性の高い)研究でハッキリ表れたようです。研究チームは、うつ病と肥満が繋がる要因として次の三つを挙げています。

 

  1. 炎症反応
  2. HPA axis(the Hypothalamic-Pituitary-Adrenal axis)
  3. 肥満による心理的なストレス

 

 

1に関しては冒頭で触れた通りですね。肥満状態の時には体内で炎症反応がたくさん起こっていて、体重増加で体内の炎症経路が増えるという報告があったり、一方で体内の炎症がうつ病と相関関係にあるという研究もあった様子。つまり「炎症反応」こそが「うつ」と「肥満」の仲介役である可能性が高いと言えそうです。

次点の可能性として、HPAの異常が挙げられます。HPAとは視床下部ー下垂体ー副腎系と呼ばれる体内の神経軸のことです。

ストレス応答や免疫、摂食、睡眠、情動、繁殖性行動、エネルギー代謝などを含む多くの体内活動に関して、視床下部、下垂体、副腎の間でフィードバックのある相互作用を行い制御している神経内分泌系。HPA軸(HPAじく)ともいう。

ここで異常が起きると、うつ病だけでなく糖尿病やメタボのリスクが高まります

3はシンプルな話で、太っていることにコンプレックスを感じてしまうのですね。大方の場合「太ってること」は醜く、「痩せてること」こそ理想だという考えが強い。そしてこうした観念にとらわれると太ってる自分をストレスに感じてしまったり、周りの目を気にしてしまうようになりますね。これが気を病んでしまう原因であるというわけです。

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マケレリスト赤羽

結論、うつ病と肥満はかなり密接に相関しているようです。そしてその仲介役となっているのが体内の慢性炎症かもしれない説が濃厚。であれば肥満に限らず慢性炎症対策がうつ病対策にもなる可能性大。今後も炎症対策はバンバン書いていきますので是非ご覧ください。(HPAの可能性については今後触れます)

 

参考文献&引用

#1 Floriana S. Luppino, MD; Leonore M. de Wit, MS; Paul F. Bouvy, MD, PhD; Theo Stijnen, PhD,Pim Cuijpers, PhD; Brenda W. J. H. Penninx, PhD; Frans G.Zitman,MD,PhD”Overweight, Obesity, and Depression : A Systematic Review and Meta-Analysis of Longitudinal Studies“,Arch Gen Psychiatry,Vol.67,No.3,pp220-229,2010.

# Keisan 生活や実務に役立つ計算サイト 「BMIと適正体重」
http://keisan.casio.jp/exec/system/1161228732

# Wikipedia 「視床下部ー下垂体ー副腎系」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%96%E5%BA%8A%E4%B8%8B%E9%83%A8-%E4%B8%8B%E5%9E%82%E4%BD%93-%E5%89%AF%E8%85%8E%E7%B3%BB「2018年3月14日アクセス」