【タンパク質対決!】牛肉とホエイプロテインはどちらが筋トレの効果を高めてくれるのか?

【タンパク質対決!】牛肉とホエイプロテインはどちらが筋トレの効果を高めてくれるのか?

赤羽(Akabane)

今回は「牛肉 vs. ホエイプロテイン!筋トレの効果を高めるのは?」というお話です。

【タンパク質対決!】牛肉とホエイプロテインはどちらが筋トレの効果を高めてくれるのか?

早速ですが、この問題についてまとまったデータを見ていきましょう。

ビーフ vs. ホエイ!筋トレの効果高めるたんぱく源として優れているのは?

2019年にアルカラ大学が発表したメタ分析(#1)では、7件のRCTから270名分のデータをまとめて、【牛肉はホエイプロテインと比べて筋肉量や筋力を高めてくれるのか?】を調べていました。

先にザックリ結論から言うと、牛肉とホエイの間では筋トレ効果アップに大差なし!という感じです。ただ細かい部分もあるので、詳しく中身を見ていきます。

実験のデザインはシンプルで、参加者らを次のようにグループ分けしていました。

  • 牛肉:赤身肉を食べたり、ビーフプロテインを飲んだりした
  • ホエイ:ホエイプロテインを飲んだ
  • たんぱく質なし:代わりにマルチビタミンサプリや、パスタ&ご飯など炭水化物を摂ったりした

で各グループで8週間~4か月の期間過ごしてもらって、期間中は大体週2~3のペースで筋トレ、実験前後では体型や筋肉量、筋力などをチェックしたようです。

すると結果は、次のようになりました。

結果
  • 牛肉とホエイは体脂肪や筋肉量、筋力への効果に大差なかった
  • 牛肉はたんぱく質なしと比べると体脂肪を減らして筋肉量を増やした

ちなみに各グループでの一日当たりの平均たんぱく質摂取量は、牛肉で1.3~2.2g/体重kg、ホエイで1.7~2.2g/体重kg、たんぱく質なしで1.1~2.0g/体重kgだったみたい。つまり、たんぱく質の総量が変わらなければ、摂取源がビーフだろうがホエイだろうが筋トレの効果にはあまり関係はなかった、と。

注意点・まとめ

ただ、次のような注意点もあります。

注意
  • 実験期間は短い:今回の結果は8~16週間くらいの短期間なので、それ以上の期間で見た時にどうなるか?はわからない
  • サンプル数が少ない:メタ分析と言っても含まれたサンプル数が少なくて、統計的なパワーが弱いかも

では最後に今回のまとめを見ていきましょう。

ポイント
  • 牛肉とホエイはどちらも同じくらい体脂肪減、筋トレの筋肉量&筋力アップ効果を高めた
  • 牛肉は普通にお肉で食べてもいいし、ビーフプロテインもある
  • 環境問題に配慮するなら、牛だけでなく植物たんぱく質もバランスよく摂りましょう

こんな感じでしょうか。 筋トレの成果を高めたい、という場合であれば牛肉とホエイ、どちらもメリットはありそうですね。

赤羽(Akabane)

ただ牛肉の生産過程では特に温室効果ガスの排出が大きい(#2)ようで、環境問題を気にする場合は、植物性たんぱく質など影響が少ないモノもバランスよく摂ってあげるほうがよろしいかと思います。

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参考文献&引用

#1 Valenzuela PL, Mata F, Morales JS, et al. Does Beef Protein Supplementation Improve Body Composition and Exercise Performance? A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Nutrients. 2019 Jun 25;11(6). pii: E1429.

#2 Harvard T.H. Chan School of Public Health,”The Nutrition Source“,accessed on 27 Sep 2019.