筋トレや競技のパフォーマンスを高めたいならカフェインを摂取しよう!

カフェイン コーヒー 筋トレ 効率

コーヒーや緑茶に含まれるスッキリ成分「カフェイン」

当サイトではよく“カフェイン”について触れています。カフェインは皆ご存知、コーヒーを飲んだ時のあのスッキリ感の原因物質で、会社員の朝の味方としても非常に重宝されてますね。

カフェインに関する研究はかなり豊富で、最近ではコーヒーの健康効果は遺伝でカフェインに弱い体質の方でも変わらず得られる!という報告が上がっていたり。

他にも一般に知られる集中力アップ効果以外にも、脂肪燃焼効果なんかも報告されております。体質で飲めない方でなければ、仕事や勉強の効率アップ、あわよくば体脂肪燃焼を狙って適度に摂りたいですね。

筋トレの最強のお供:カフェイン

といったところで、今回はカフェインのもう一つの有名な効果を共有します。参考になるのは2018年にヴィクトリア大学の教授らが発表したメタ分析(#1)で、ザックリとカフェインと筋肉について調べてくれています。研究のポイントをザっと並べると、

  • カフェインと筋力のRCT研究10件、カフェインとパワーも10件を精査
  • それぞれ総勢149名と145名が対象(4/5くらい男性)
  • カフェインは錠剤での摂取がほとんど(3件だけ液状のカフェイン)
  • カフェイン摂取量は0.7〜9mg/kg

こんな様子でした。ちなみに「筋力とパワーの違いって何よ?」という点は簡単に以下のようになります。

筋力..重い重量を持ち上げるのに必要な力。筋トレの1RM(一回ギリギリ挙げられる重量)がわかりやすい例で、筋力が上がらないと記録は伸びない。
パワー..重い重量を瞬時に持ち上げるのに必要な力。イメージは瞬発力で、アスリートに必要なのはどちらかと言うとこっち。

筋力は1RMで、パワーは垂直跳びなどの瞬発力の記録を測定したようです。ザっと結果を見てみると、こんな感じになりました。

結果
  • カフェインで筋力もパワーも優位に改善した!
  • ただし筋力は上半身のみアップ、下半身には優位な効き目は出なかった

・筋力..(標準偏差 = 0.20; 95% CI: 0.03, 0.36; p = 0.023)
-上半身:標準偏差 = 0.21; 95% CI: 0.02, 0.39; p = 0.026
-下半身:標準偏差 = 0.15; 95% CI: -0.05, 0.34; p = 0.147
・パワー..(標準偏差 = 0.17; 95% CI: 0.00, 0.34; p = 0.047)

どうやらカフェインは全体的に筋力アップ、パワーアップに効くようです。そしてもう少し詳しく見ていくと、

  • 筋トレ歴はカフェインの筋力ブースト効果に関係なし→初心者でも経験者でも筋力アップ効果は得られそう
  • カフェインは錠剤のほうが効果大!→液体で試した研究が3件しかないので断定はできない
  • パワーに関しては、筋トレ経験者のほうが初心者より高い効果が得られた!→パワーアップは経験者により効く?

といった具合。どれもまだ断定はできないものの、少なくとも経験者はカフェインの効果を最大限に活用できると考えてよさそうですね。

赤羽(Akabane)

ということでまとめると、カフェインは筋力、パワーアップに効いて筋トレのパフォーマンスを高めてくれそうです。筋トレの20~30前くらいにカフェインを摂取するのはアリかと。かく言う私も筋トレ前のカフェインブーストは日課でして、コーヒーから摂取しております。コーヒーが苦手な方は当研究のようにサプリで摂ってみてもよろしいかと思いますが、具体的な摂取量などは以下をご参考までに。

関連記事はこちらをどうぞ

コーヒーの専門家に学ぶ「私たちがカフェインとうまく付き合うためのアドバイス」コーヒー カフェイン 遺伝遺伝子レベルで判明!コーヒーの健康効果はカフェインに弱い人でも得られるのか?コーヒー 筋トレ 有酸素 効果運動パフォーマンスを高めるためのカフェイン総まとめ!効果があるのは有酸素運動か筋トレか、おすすめの摂取量、コーヒーでもOK?

参考文献&引用

#1 Grgic J, Trexler ET, Lazinica B, Pedisic Z,”Effects of caffeine intake on muscle strength and power: a systematic review and meta-analysis“,J Int Soc Sports Nutr. 2018 Mar 5;15:11.