赤羽(Akabane)
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マインドフルネスは食べ物の誘惑をかき消して「我慢できずに食べちゃった..」を減らしてくれるぞ
まずマインドフルネスですが、これは「今ココの意識」とよく言われている概念です。目の前の踏切が渡る前に鳴らないか?ご飯を食べながらラインが気になる!などなど..現代では特に目の前の出来事から気を逸らされることが多くなっていて、マインドフルネスともかけ離れてしまっています。
マインドフルネスについて、詳しくは以下のリンクで説明していますが、これが食べ物の誘惑までかき消してしまうかもよ?というのが本題です。
人生の質を高める「マインドフルネス」を鍛える6つのテクニックマインドフルネスの特性「脱中心化」が食べ物の誘惑に負けないメンタルを作ってくれる
参考になるのが2017年にユトレヒト大学が発表したレビュー研究(#1)で、食べ物の誘惑から逃れるにはマインドフルネスの特性が効果的だぞ!という内容になっていました。
その特性とはズバリ「脱中心化(Decentering)」というもので、イメージは「今この瞬間に感じているこの感覚も、一時的な儚いものに過ぎないんだな..」と達観して捉える感じ。食べ物であれば味や匂いが当てはまって、こうした誘惑も浮かんでは消えていくものだと考えていきます。
例えば家に帰ってリビングのTVを点けてソファーに寝そべり、ポテチの袋をバサッと開ける、こんなありふれた日々があったとします。いざ帰宅して、何も考えずキッチンへ向かってゴソゴソとポテチの袋を漁ってしまう…ここで脱中心化を意識すれば、食べ物の誘惑は自分でどうにかできることに気づいて、上手に飼いならすことができるでしょう。
実際に過去の研究を見てみても、マインドフルネスを鍛えることで脳の快楽にまつわる領域の過剰な活発を抑えたり、衝動的な行動を減らす効果が確認されています。こうしたメカニズムが食べ物の誘惑に対しても効くというのは大いにあり得るでしょう。
現に肥満のリスクが高い若者たちの脳をfMRIで覗いてみると、食べ物の匂いや味に関係する部位が過剰に反応していたと報告する研究(#2)もあったり、食べ過ぎは脳の快楽からきていることがよくわかります。
まとめ
マインドフルネスが衝動性を抑えてくれるのは有名な話ですが、これは食べものの誘惑に対抗する方法としても効果的でした。他にも禁煙や先延ばし癖などなど、衝動的な悪習慣を断ち切るにはベストなアプローチかと思います。
赤羽(Akabane)
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#1 Keesman M, Aarts H, Häfner M, et al. Mindfulness Reduces Reactivity to Food Cues: Underlying Mechanisms and Applications in Daily Life. Curr Addict Rep. 2017;4(2):151-157.
#2 Stice E, Yokum S, Burger KS, et al. Youth at risk for obesity show greater activation of striatal and somatosensory regions to food. J Neurosci. 2011 Mar 23;31(12):4360-6.