糖質制限ダイエットが短期間で痩せやすいのはどうしてなのか？を考察する

赤羽(Akabane)

今回は「糖質制限ダイエットで短期的に成果が出やすい理由」についてのお話です。

糖質制限ダイエットが短期間で痩せやすいのはどうしてなのか？を考察する

糖質制限は文字通り食事から摂る糖質をカットするダイエットで、大体総カロリーの40%以下に抑えるのが定番であります。

で過去に紹介した通り、糖質制限ダイエットは半年以内くらいの短期であれば、僅かですが低脂肪ダイエットなど他の食事法よりも痩せやすい(#1)ことが分かっています。

というわけでこの記事では、糖質制限ダイエットで短期的に成果が出やすい理由について探ってみましょう。

糖質制限ダイエットが短期間で痩せやすいのは食欲が落ち着きやすいからかもしれない

2020年にミズーリ大学が発表した研究(#2)によると、その理由はどうやら食欲が落ち着くことにあるのかも…とのことでした。

この研究では19名の太っている成人男女(平均40.6歳、平均BMI = 34.1 kg/㎡)を対象に、4週間の糖質制限ダイエットを実践してもらう実験を行いました。栄養素の内訳は、炭水化物が14%、脂質が58%、たんぱく質が28%という感じ。ケトジェニックに近い内容で、糖質制限の中でもかなり厳しい部類に入るかと思います。

そして実験前後で、ファストフードやスイーツなど高カロリー食に対する食欲や、食事内容に関するアンケート調査を実施、こうした項目がどのように変化しているか？をチェックしたところ、以下のような結果になったようです。

結果

4週間で参加者は平均6.0 ± 0.5 kgの減量に成功した(男性：7.2 ± 0.7 kg、女性：4.7 ± 0.5 kg)
ファストフードを中心に、高カロリー食を食べたい欲求は有意に減少していた

まとめると、糖質制限で全体がダイエットに成功、しかも高カロリー食への食欲が落ち着いていた！と。これは目覚ましい効果ですね。

ただし押さえておきたいのが、元々高カロリー食への食欲が高くない人では減量効果と食欲の減退の間には相関関係が見られなかったという点。今回の実験で最も減量に成功した人たちを見てみても、実験前後の高カロリー食に対する食欲にはさほど大きな減少は見られず、元々そんなに高カロリー食を欲しているわけではなかったことが分かります。

一方で、実験当初からファストフードやスイーツといった高カロリー食への食欲が強い人では両者の間に相関が見られました。今回設定された糖質制限は高脂肪食ですし、こうした食事内容は高脂肪&高カロリーを欲していた彼らにとっては続けやすかったのかも…？と考えられます。