赤羽(Akabane)
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未来のゴールドスタンダード?「朝型プチ断食」で理想のダイエット効果が得られるかもしれない
これについて、2019年にペニントンバイオメディカルリサーチセンターが発表したクロスオーバー試験(#1)を見てみましょう。
早い時間にガッツリ食べる「朝型断食」でウハウハなダイエット効果が得られるかも
この実験は11名の太り気味な男女(20~45歳)を対象に、次の2つのグループをそれぞれ4日間ずつこなしてもらうものでした。
- 朝型プチ断食:午前8時~午後2時までの6時間で3食を済ます
- 通常食:午前8時~午後8時までの12時間の間で3食を済ます
で一方のグループをこなした後は、3.5~5週間の空白期間を置いた模様。こうすることで、前のグループの時に起こった体の変化を一旦リセットするイメージです。
ちなみに3日目以降は両グループとも食事内容は揃えられていたみたいで、決められた食事タイム以外はノンカロリーでカフェインの入っていない水などが許されたようです。
そして実験4日目には用意された施設で一日の総エネルギー支出が調べられて、実験後に血液サンプルと参加者らの空腹感なども調査。すると結果、こんなことが分かりました。
- 朝型プチ断食で一日を通してのグレリン(空腹ホルモン)が32 ± 10 pg/mL減っていた
- 主観的な満腹感も高く、食欲も落ち着いていた
- にもかかわらず一日の総エネルギー支出に影響がなかった
ここから言えるのは、朝型プチ断食で痩せにくくならずに効率的にダイエットが続けられるかもしれない!ということ。
これまでのカロリー制限では、一度は痩せたものの、そこから総エネルギー支出が減ってしまって痩せにくい体になることが問題でした。その結果のリバウンドですね。
そしてこれを攻略してくれるのがプチ断食なんですが、こちらも空腹感が高まったり、満腹感が減ったり、食欲の面で問題が見られていました。
でこうした問題を一挙に解決したのが今回の「朝型プチ断食」です。見事に一日の総エネルギー支出を減らさずに、食欲ホルモンまで落ち着かせることに成功しています。
注意点・まとめ
ただ注意点も幾つかあって、まず研究自体はまだ初歩段階だということ。実験デザインはなかなか良いものの、期間は短いので実際のダイエット効果が分からないし、サンプル数も少ない、と。
では以上を踏まえて今回のまとめです。
- 朝8時~昼2時までの6時間で食事をする「朝型プチ断食」
- ダイエット効率を落とさずに食欲調節ホルモンも安定させる効果があった
- 今後の追試次第ではプチ断食のスタメンになるかも
こんな感じでしょうか。可能性はかなり秘めていると思いますが、いかんせんお昼以降は晩御飯も抜きなので、現代人には辛いスケジュールでしょうね..。
赤羽(Akabane)
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#1 Eric Ravussin Robbie A. Beyl Eleonora Poggiogalle, et al. Early Time‐Restricted Feeding Reduces Appetite and Increases Fat Oxidation But Does Not Affect Energy Expenditure in Humans. Obesity (Silver Spring). 2019 Aug;27(8):1244-1254.